2006.12.10
道北地区博物館等連絡協議会
巡回企画展「炭鉱(ヤマ)は生きている」
ー石炭と共にあった人々と暮らしー

 北海道いや日本の戦後の経済復興を支えて生きた石炭、北海道に数多くあったの産炭地はいまや見る影もありません。
また最近の子供たちは石炭が燃えるこ とをも、燃えている所、石炭自体を知らないというのが現状です。
一般の人たちにとっても、今や北海道、いや日本国内に炭鉱はなくなったと思っている人がほとんどでしょう。
しかし北海道には露天掘り炭鉱+坑内堀炭鉱(釧路コールマイン)が稼働しています(2004年度現在12鉱)。
 今回の企画展では、戦後北海道の復興発展を担って来た石炭を、地学的な面に焦点を当て、鉱物としての石炭や稼働中炭鉱を紹介するとともに、石炭とともにあった昭和30〜40年代の人々の冬の暮らしを振り返って行きます。
 現在日本社会は金銭的には豊かになりました。しかし時間に追われどこか心にゆとりがなくどこか人間関係はぎすぎすしています。
その中から当時の貧しくはあったけれど暖かさやおおらかさのあった人々、ゆっくりとした時間の流れや、忘れかけている人々の繋がりや真の豊かさをあらためて感じてほしいと思います。

企画展の柱
 展示は石炭ブースと生活ブースの2つのパートに別れています。
石炭ブースの内容は基本的に変わりませんが(展示館のスペースによって多少は変動)、生活ブースは各館にある収蔵物を利用し、その館その館で構成するので館ごとに異なります。
言わば各館ごとに変貌する巡回企画展となります。

《石炭ブース》
・鉱物としての石炭、石炭のいろいろ(泥炭・亜炭・褐炭・亜瀝青炭・瀝青炭)
・道内稼働中の炭鉱(2004年閉山した所も含む)
・石炭になれなかった木:硅化木
・石炭に含まれる化石(植物化石・昆虫化石・植物遺骸など)

《生活ブース》
・石炭ともにあった昭和の人々の冬の暮らし。写真や実物の展示
・ビデオ上映 「黒いダイヤが築いた街〜羽幌炭砿 激動の30年〜」
・「石炭?」を食べてみよう(石炭?=塊炭飴です)
・その町の炭鉱鉱山紹介
クイズラリーやいろいろな催しもある場合もあります。

巡回時期
オホーツクミュージアムえさし 2006年12月 1日-12月29日
礼文町教育委員会       2007年 1月17日- 1月30日
富良野市博物館        2007年 2月10日- 2月25日
下川町教育委員会       2007年 4月 1日- 4月15日
苫前町郷土資料館       2007年 7月中旬- 8月上旬

担当
斎藤和範:企画・構成、石炭の鉱物的・地学的な展示、稼働中の炭鉱の紹介
担当館の学芸員+斎藤和範:石炭と地域のくらしの関わりを展示する地域展示

道北地区博物館等連絡協議会事務局
旭川市博物館 担当:瀬川拓郎 t_segawa@city.asahikawa.hokkaido.jp