Kamaishi Mining Railroad<釜石鉱山軌道>



釜石鉱山は、"地底帝国"と言われるほど縦横無尽に長い坑道が延びているという。当然のこと、坑道にはトロッコ軌道が敷設され、電気機関車(トロリー電車)やバッテリー機関車が活躍しているのである。
私が訪ねたのは長大な軌道のほんの一部であり、とても全貌を掴めたわけではない。しかし、間違いなく現在も軌道が生きていて、坑内で働く人々を支えているのである。



選鉱所の裏手、かなりの高所に軌道が見える。しかし数百メートル進むうちにまわりの土地が高くなり、軌道は身近な平面に姿をあらわした。

 
坑口前の広場。左の写真は坑口方。右の写真は選鉱所方面で、短いトンネルをぬけると保守基地がある。白く見えるのは雪ではなく石灰石の粉である。

 
坑道内は照明が点っており闇ではない。この奥では石灰石の採掘が行なわれている。
坑口前の広場から国道を渡る陸橋があり、保守基地に続いている。ちょうど鉱山の車が入ってきた。

 
762ミリゲージのバッテリー機関車。さすがに大きく見える。
ボンネット上にスーパーマーケットのかごが乗せてあるのは、坑内へ届けに行くお弁当であろうか。

 
鉱車改造の「人車」。窓はあるので真っ暗ではないが、まるで「うつぼ舟」を思わせる車輌である。
右の写真はその車内。これに乗って坑道を走る気分はいかがなものであろう。

 
こちらは開放的な「人車」。乗り心地はともかく明るい印象が好ましい。右の写真は「保守基地」の全景である。



かごに"お弁当?"、少しの荷物を乗せて坑内に向かうバッテリー列車。これからどのくらい奥まで走っていくのだろうか。 今の時刻は午前11時頃である。


■交通

JR釜石線「陸中釜石駅」下車、徒歩30分。
操業中の現場であるから、撮影などは迷惑にならないように配慮してください。

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